家を建てたあとに気になるのは毎年の固定資産税ではないでしょうか。
ランニングコストとして馬鹿になりません。
ところで、固定資産税の制度などはともかく、固定資産税が高くなりやすい家というのはどんな家でしょうか?
説明します。
床面積の大きな家
これは当然といえば当然なのですが、床面積の大きい家は当然高くなります。
特に280㎡を超える床面積の家を建ててしまうと新築軽減(最初の数年間、建物の固定資産税が安くなる制度)さえ効きません。
さすがにそんな大きな家は、私もほとんど見たことがありませんが、基本事項として覚えておいてください。
ちなみに新築軽減が効く範囲は120㎡までです(二世帯だと最大240㎡)。
いい材料を使っている家
続いて、これも当然といえば当然なのですが、いい材料を使っている家は高くなります。
では、いい材料とは何かということになりますが、いわゆる無垢の木を使った天井やフローリング、漆喰の壁、鬼瓦などの装飾がされた瓦を使った家は高くなります。
時代劇に出てくる武士が住む家や和風旅館をイメージしてもらうとわかりやすいかもしれません。
いわゆる昔ながらの和風建築ですね。
床の間や書院といった立派なものがあるとさらに高くなります。
※こんな感じの作りの家です↓
今は評価に入らなくなりましたが、昔は和室で柱が見えているか見えていないかで値段が変わりました。
柱の太さや本数もポイントでした。
和風建築でなくても、大理石の床や壁にエコカラットという石材系の材料を使っている家も高くなりやすいです。
あくまで使用している量によりますが。
※エコカラットの例↓
設備が豪華な家
全館空調システムや全室床暖房を売りにしているハウスメーカーがありますが、これらの設備があると当然高くなります。
さらにこの手の家は太陽光パネルを屋根に装備しているケースが多いかと思いますが、これも普通の瓦屋根やスレート屋根に比べて高くなります。
あと、キッチンの幅が通常だと255cmが標準なのですが、それより大きいと高くなります。
洗面台の幅も75cmが標準で、それより大きいと高くなります。
ただ、このふたつは空調や床暖房に比べるとそれほど高いわけではありません。
なお、一番高い設備はホームエレベーターですが、さすがに設置されている家は見たことがありません。
まとめと注意事項
全館空調システムや全室床暖房がある家は固定資産税が高くなるわけですが、それらの設備があるから高くなるわけで、そのメーカーだから高くなるわけではありません。
もし大手ハウスメーカーの家でも、全館空調システムや全室床暖房がなければ、それ以外の家と評価はかわりません。
もちろん無垢材や漆喰の壁を使うなどすれば別ですが、そうでなければ実際の建築費はともかくとして、固定資産税上は大手ハウスメーカーだろうが、安さを売りにしているメーカーだろうが値段(評価額)は変わらないというわけです。
つまり、このメーカーの家だから絶対に固定資産税が高くなるというわけではありません。
小さな工務店が建てた家でも無垢の木にこだわり、床暖房を多くの部屋に使い、面積が大きければ固定資産税上は大手メーカーの家よりも高くなります。
「建築費が高い=固定資産税額が高い」というわけでは決してありませんのでご注意ください。
すべては建てる側がどのような材料を使うか、どのような設備を設置するかで変わってきます。
それだけに建築主は賢くならないといけないわけですね。
なお、固定資産税を少し安くするコツなどについては別記事にて説明しています。
