「そろそろ家を建てたいけど、何から手をつければいいかわからない」
そう感じている方はとても多いです。住宅展示場に行けばいいのか、土地を探すのが先なのか、資金計画から始めるべきなのか——情報が多すぎて、最初の一歩が踏み出せない状態になりがちです。
固定資産税担当者として700件以上の新築住宅を調査してきた経験と、自分自身が注文住宅を建てた経験から、最初にやるべきことを3つに絞ってお伝えします。
難しいことは何もありません。この記事を読み終えたら、今日から動けます。
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目次
- まず知っておきたい:注文住宅づくりの全体像
- ステップ① 予算の「上限」を決める
- ステップ② 複数社のカタログを取り寄せる
- ステップ③ 住みたいエリアを絞る
- 住宅展示場に行くのはいつ?
- 元役人が伝えたい「最初にやってはいけないこと」
- まとめ
まず知っておきたい:注文住宅づくりの全体像
注文住宅を建てるまでの流れは、大きく分けると以下のようになります。
- 情報収集・予算決め
- 土地探し(土地がない場合)
- ハウスメーカー・工務店の比較・選定
- 間取り・仕様の打ち合わせ
- 契約・着工
- 完成・引き渡し
- 入居後:固定資産税の調査・納税
契約から完成まで通常1年前後かかります。その前の情報収集・比較検討の期間を含めると、「家を建てたい」と思ってから入居まで1年半〜2年かかることも珍しくありません。
「まだ先の話」と思っていても、早めに動き始めた方が選択肢が広がります。特に人気エリアの土地は早い者勝ちになることが多いです。
では、最初の3ステップを順番に説明します。
ステップ① 予算の「上限」を決める
最初にやるべきことは予算の上限を決めることです。「いくらの家が建てられるか」ではなく、「いくらまでなら無理なく返せるか」という視点で考えます。
目安として、住宅ローンの月々の返済額は「手取り月収の25〜30%以内」に収めることが一般的です。例えば手取り月収30万円なら、月々の返済は7.5〜9万円が目安になります。
ここで多くの人が見落とすのが、建物・土地の費用以外にかかるお金です。
- 諸費用(登記費用・火災保険・住宅ローン手数料など):物件価格の5〜10%
- 外構費用(庭・駐車場・フェンスなど):100〜300万円
- 引越し費用:10〜30万円
- カーテン・照明・家具:50〜100万円
- 固定資産税(毎年):年間10〜20万円程度
固定資産税担当者として痛感したのは、「固定資産税がいくらかかるか」を入居後に初めて知って驚く方がとても多いことです。新築住宅の固定資産税は最初の3〜5年間は軽減措置がありますが、その後は満額になります。毎年のランニングコストとして必ず予算に組み込んでおいてください。
予算の上限が決まったら、次のステップに進みます。
ステップ② 複数社のカタログを取り寄せる
予算の上限が決まったら、次はハウスメーカー・工務店の情報収集です。
ここで多くの人がいきなり住宅展示場に行こうとしますが、住宅展示場に行く前にカタログを取り寄せることを強くおすすめします。理由は後述します。
カタログで確認すべき主なポイントは以下の通りです。
- 構造・工法(木造・鉄骨・RC造)
- 標準仕様の内容(床材・外壁・設備)
- 坪単価の目安
- 得意な間取り・デザインの方向性
- アフターサービス・保証内容
カタログを複数社分並べて比較するだけで、「このメーカーは標準仕様が充実しているがコストが高い」「このメーカーはローコストだが標準仕様は最小限」といった傾向がわかります。
元役人として付け加えると、標準仕様の内容は固定資産税にも直結します。高グレードな床材・外壁・設備が標準になっているメーカーほど、固定資産税の評価額が高くなりやすいです。カタログを取り寄せる段階から、この視点も持っておくと後で驚かずに済みます。
カタログの一括請求サービスを使えば、複数社のカタログをまとめて取り寄せられます。無料で、しつこい営業電話が心配な方はフォームの備考欄に「メール連絡のみ希望」と書いておけば大丈夫です。
ステップ③ 住みたいエリアを絞る
カタログで各社の特徴を把握しながら、並行して「どのエリアに住みたいか」を絞っていきます。
エリアを絞る際に考えるべき主なポイントは以下の通りです。
- 通勤・通学の利便性:毎日のことなので最重要。職場まで何分以内が許容範囲かを先に決める
- 子どもの学区:小学校・中学校の評判や距離。将来の通学路の安全性も確認する
- 生活利便性:スーパー・病院・役所などへのアクセス
- 地盤・ハザードマップ:洪水・土砂災害リスクを必ず確認する。地盤が弱いエリアは地盤改良費が数十万円〜百万円以上かかることも
- 土地の相場:エリアによって坪単価が大きく異なる
エリアが決まれば、そのエリアで施工実績の多いハウスメーカーや工務店に絞ることもできます。地域密着の工務店は、その地域の地盤や気候に合わせた提案が得意なことが多いです。
この3ステップが終わったら、ようやく住宅展示場やショールームを訪問する準備が整います。
住宅展示場に行くのはいつ?
「まず住宅展示場に行って、気に入ったメーカーで建てよう」という方が非常に多いですが、これは順番が逆です。
住宅展示場のモデルハウスは、最高グレードの仕様で建てられた「夢の家」です。実際に建てる家とは全然違います。モデルハウスを見てから予算を決めようとすると、現実とのギャップに苦しむことになります。
また、住宅展示場では担当営業が付きっきりになるため、複数社をフラットに比較しにくい雰囲気になります。その場の雰囲気で「気に入ったのでここで建てよう」と決めてしまうのは最も避けるべきパターンです。
住宅展示場に行くのは、予算・カタログ比較・エリアの3ステップが終わってからで十分です。事前に「このメーカーに絞って話を聞きに行く」という目的を持って訪問すると、営業トークに流されにくくなります。
元役人が伝えたい「最初にやってはいけないこと」
700件以上の新築住宅を調査してきた経験と、自分自身が家を建てた経験から、「最初にやってはいけないこと」を3つお伝えします。
①1社だけで決めてしまう
最初に訪問したメーカーの担当者と仲良くなり、そのまま1社だけで決めてしまうケースは非常に多いです。しかし、1社の提案しか見ていないと「他社ではどんな間取りや仕様が提案されるのか」がわかりません。比較しないまま決めた家は、後から「もっと安く、もっと良い家が建てられたかもしれない」という後悔が残りやすいです。
②予算を業者に先に教えてしまう
「予算はどのくらいですか?」と聞かれて正直に答えると、その予算ギリギリの提案が来ます。予算は「少し低めに伝える」か「まだ決まっていないと答える」のが交渉上のコツです。
③固定資産税を計算に入れない
家を建てる際に多くの方が見落とすのが、毎年かかる固定資産税です。住宅ローンの返済だけを考えて予算を組むと、入居後に固定資産税の通知が来て慌てることになります。建てる前に「この仕様だと固定資産税はどのくらいになるか」を意識しておくことが重要です。
まとめ
注文住宅を建てようと思ったら、最初にやるべき3ステップはこうです。
- 予算の上限を決める——固定資産税などランニングコストも含めて計算する
- 複数社のカタログを取り寄せる——住宅展示場に行く前に比較する
- 住みたいエリアを絞る——通勤・学区・地盤・ハザードマップを確認する
この3つが終わってから、気になるメーカーに絞って展示場を訪問するという順番が、後悔しない家づくりの基本です。
固定資産税担当として700件以上の新築住宅を見てきた経験から言えるのは、満足度の高い家を建てた方ほど、最初の比較検討を丁寧にやっていたということです。1社だけで決めず、複数社のカタログを取り寄せて比較することが、費用を抑えて理想の家に近づく一番の近道です。
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