各地に住宅展示場というものがあります。
実際に家を建てる前に住宅展示場は見に行くべきなのでしょうか?
メリット・デメリットについて、いくつか考えてみましょう。
住宅展示場を見に行くメリット
刺激を受けられる
住宅展示場には各ハウスメーカーの最新技術が駆使された素晴らしい建物が並んでいます。
壁や天井などの材質も素晴らしいですし、置かれている設備も最新技術が駆使されたものです。
こんな家を建ててみたいという刺激を受けることは間違いありません。
イメージが膨らむ
具体的な設計に入る前に見に行くのもいいですが、少し行き詰まったときに見に行くのもいいです。
実際にハウスメーカーや工務店と毎週のように壁の色やら床の材質をどうしようかという話をしていると、かなり頭がこんがらがってきます。
そんなときに住宅展示場へ行くと、こんなふうなイメージの家を建てたかったんだと気づくことができます。
クロスやカーテンの色との組み合わせなど、色見本を見せられてもなかなか決めにくいのですが、実際に建っているものを見ると一目瞭然です。
豪華な景品がもらえたり、イベントがあることも
どこの住宅展示場も週末などには各種フェアが行われています。
高級なお菓子がもらえたり、子どもが喜ぶようなヒーローショーなどが行われていることがあります。
参加するだけで気分高揚につながるかもしれません。
士気を高めるにはいい場所でしょうね。
住宅展示場を見に行くデメリット
現実とのギャップに嘆くことになる
先述したように、住宅展示場にあるのは各メーカー自慢の最新設備ばかりが装備された床面積の大きい家ばかりです。
「この家を建てたらいくらになるのか」と質問したことがありますが、「7,000万」と聞いて笑うしかありませんでした。
現実にそれだけ出せる人はよろしいでしょうが、その半分も出せない人がほとんどではないでしょうか。
いい設備があるなと思って導入を検討したら、実際の値段を聞いて「とても無理……」と絶望することもあるでしょう。
しつこい営業を受けることも
一件あたり数千万のお客を扱うわけですから、住宅メーカーの営業スタッフも必死です。
アンケートで住所、氏名、電話番号は必ず書かされます。
あとから電話がかかってきたり、パンフレットが送られてくることは覚悟したほうがいいでしょう。
それどころか、その場で長々と話を聞かされたり、根掘り葉掘りと家庭の事情を聞かれることもあります。
買う気を見せてしまったり、曖昧な受け答えをしてしまうと、しつこい営業を受けることになるかもしれません。
個人的意見 友人の家を見せてもらうのがおすすめです。
知り合いに住宅展示場のイベント日などに訪問し、偽名とデタラメな電話番号を書いて、景品だけをもらいまくっていた人がいました。
それくらいメンタルの強い人なら行っても良いとは思いますが、個人的には住宅展示場へ出向くメリットはあまり感じません。
なぜなら、生活感がない家がほとんどだからです。
住宅展示場の家にはあまり物が置いてありません。
しかし、現実に住む家には汚れた調理器具や清掃器具などが置かれ、子どものおもちゃや服などが無造作に散らばるものです。
おしゃれなはずのキッチンには、インスタント食品や洗剤などが乱雑に並ぶことでしょう。
個人的な意見ですが、おすすめなのは友人宅を見せてもらうことです。
自分が注文しようと考えているメーカーと同じメーカーで家を建てている人ならなお良く、さらに建築から10年くらい経っている家なら最高です。
どんなメーカーの家でも新築時はよく見えます。
しかし、10年くらい経つと品質の良いメーカーといまいちなメーカーとの差が出てきます。
クロスが剥がれて来ていたり、フローリングが傷だらけになっていたり、外壁がくすんでいるような現実を見ることができるでしょう。
あちこちメンテナンスにお金がかかっているなんて話を聞くこともできるでしょう。
なにより、生活感がありますから、収納箇所をもっと増やせばよかったとか、こんな間取りにしたから使いにくいと言った生の声が聞けます。
友人宅でもクロスとカーテンや照明の組み合わせを学ぶことができます。
便利設備を導入している友人宅もあるでしょう。
夢を見るために住宅展示場へ行くことを否定しませんが、現実を知るために友人宅を見せてもらうほうが有益かと思います。