住宅を建てようと考えたとき、まず気になるのはお値段ではないでしょうか?
では、新築住宅にかかる土地や建物のお値段の相場はどれくらいなのでしょうか?
全国平均はいくら?
住宅金融支援機構の「2020年度のフラット35利用者調査」によると、全国平均は以下の値段であるようです。
注文住宅建設費 3,534万円(平均床面積124.4㎡)
注文住宅+土地 4,397万円(平均床面積111.1㎡)
調査によると、世の中の物価高もあってか、価格は7年連続上昇中とのことです。
一方で床面積については減少傾向とのこと。
厳しい経済状況を表しているとも言えるでしょうか。
もちろん上記の数字は平均であり、住宅や土地の広さによって値段は変わりますし、住宅に関しては資材や設備によって値段が変わります。
土地に関していえば、都会か田舎かによって相場は大きく変わるでしょう。
なお、内訳については、建築工事費が全体の75%、水道やガス、電気、外構などの別途工事費に15%、設計に10%程度というのがおおまかな相場であるようです。
物価高の割に賃金の上がらない現状ではありますが、それでもあきらめることはないと思います。
最近はローコストな住宅を売りにしているハウスメーカーもありますし、技術の進歩が進み、新たな安い資材が開発されてもいます。
予算に応じた新築注文住宅の目安
それではどれくらいの予算で、どれくらいの住宅が建てられるか見てみましょう。
予算1,000万円台で建てられる注文住宅は?
1,000万円台の予算だとシンプルな構造の住宅がひとつの目安です。
1階と2階で形の変わらない寸胴な家、上から見れば正方形や長方形の家にすることで、屋根がひとつにできるのでコストが抑えられます。
屋根は建設費の安い傾斜が1方向の片流れの屋根になるでしょうか。
※↓こんな感じの住宅ですね。
水回り関係を固めるなどすれば、よりコストダウンが可能。
壁や天井のクロスはビニールクロス、床は集成材のフローリングやクッションフロア、外壁はサイディングというのが標準的です。
住宅の大きさは材料にもよりますが、1坪あたり○○万円と宣伝しているハウスメーカーがたくさんあります。
1坪は3.3㎡ですから、仮に1坪40万円が単価のメーカーなら、30坪(約100㎡)の住宅を建てた場合、1,200万円ほどになります。
予算2,000万円台で建てられる注文住宅は?
2,000万円台になってくると、ある程度の希望がかなう住宅になるかと思います。
何にこだわるか、どこに予算をつぎ込むかによって変わって来ますが、無垢のフローリングや漆喰の壁、タイル外壁なども可能でしょう。
一部の部屋に床暖房を設置したり、浴室乾燥機などの設備を設置することも可能です。
逆に設備や材質にはそれほどこだわらず、部屋数の多い、大きな床面積の住宅を建てるという方法もあります。
予算3,000万円台で建てられる注文住宅は?
予算3,000万円台になると、ほぼ希望どおりの家が建てられると考えていいでしょう。
有名大手ハウスメーカーの全室床暖房付きの住宅や全館空調付きの住宅も建てられます。
電気代は屋根に太陽光パネルを設置してカバーできますね。
余程の床面積でなければ、純和風建築の住宅も夢ではありません。
無垢の木を使ったフローリング、漆喰の壁に畳や床の間のある和室……
日本の気候にあったいい家が建てられますね。
※こんな感じの住宅です↓
逆に材質にこだわらないなら、150m2を超える大きな住宅を建てることも可能でしょう。
一坪30万円台の住宅を建てた実体験から……
私は10年以上前に1,200万円程度の住宅を建てています。
今だとローコスト住宅と呼ばれる種類の家になりますかね。
床面積110㎡程度の家です。
坪数で表すと約33坪になります。
計算すると一坪36万円台ということになります。
「一坪◯◯万円で建てられる!」というのを売りにしていた工務店で建てました。
これくらいの額でもキッチンとリビングに床暖房が設置できて、トイレも一階と二階の2か所あります。
浴室乾燥機もあります。
壁や天井はクロス張りで床は集成材のフローリングです。
和室は壁と天井がクロス張りで床は当然畳です。
一階は風呂やトイレ以外はLDKと和室のみ、二階は寝室と子ども部屋がふたつあります。
4LDKの住宅ということになるのでしょうか。
現在、若干クロスにひび割れなどがありますし、畳も傷んでは来ていますが、特にメンテナンスが必要なことは起こっていません。
高気密にこだわった作りが売りだったので、すきま風が入ることもありません。
ただ、ペアガラスだから音が気にならないでしょうと営業さんが言っていたのですが、結構外の音は響きます。
近くを新幹線が通っているのですが、二階にいると多少振動を感じます。
ですが、欠陥住宅というわけでは決してありません。
快適に住んでいます。
当時と今では物価が違うので一概に比較できるわけではありませんが、お得なプランだったと思っています。
ただ、床暖房も浴室乾燥機もガスを使うことが前提でした。
オール電化を考えていたのですが、上記設備ありでオール電化にするなら追加料金が必要と言われました。
別にガスが悪いわけではないのですが、セットプランの場合にはこういう制限があることがあります。
各工務店やハウスメーカーで得意の工法や目玉となる設備が違うわけですね。
必ず何が得意な工務店やメーカーなのかを確認することをおすすめします。
まとめ 結局何にこだわるかで値段は変わる。
現在、床面積次第では1,000万円以下で手に入る住宅もあるようです。
ですが、住宅の値段は結局のところ天井知らずです。
たとえローコスト住宅が売りのメーカーでも、床面積を大きくすれば値段は上がりますし、便利な設備を追加すればさらに値段は上がります。
何を重視するかがポイントになります。
材料にこだわるか、大きさにこだわるか、設備にこだわるか……
住みやすいことが第一ですが、せっかく夢のマイホームを建てるのですから、ひとつでもこだわりを持つことをおすすめします。
あと、自分がこだわりたい部分を得意としている工務店、ハウスメーカーを選ぶことが重要です。
とはいえ、どの工務店やハウスメーカーがどういう工法を得意としているかはなかなかわかりませんよね。
そこで役立つのが以下のサービスです。
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資料請求のコツについては、こちらの記事を参考にしてください。
