マイホームを購入する際、多くの人が利用する住宅ローン。
銀行や信用金庫、ネット銀行など、さまざまな金融機関がローンを提供しており、特に「金利の安さ」に注目しがちです。
しかし、住宅ローンは金利だけで決めるのは危険です。
金利が低くても、手数料や保障内容、繰り上げ返済のしやすさなど、さまざまな条件を比較しなければ、結果的に損をすることもあります。
以下に解説します。
住宅ローンはどこで借りられる?主要な金融機関の種類と特徴
① メガバンク(都市銀行)
例:三菱UFJ銀行、三井住友銀行、みずほ銀行、りそな銀行など
- メリット
・知名度が高く、安心感がある
・全国に支店があり、対面での相談がしやすい
・提携企業や不動産会社経由で金利優遇を受けられることも - デメリット
・ネット銀行に比べると金利が高め
・審査が厳しいことが多い
・手数料が高めに設定されている場合も
② 地方銀行・信用金庫
例:○○銀行、○○信用金庫など(地域密着型の金融機関)
- メリット
・地域の特性を考慮したローンプランがある
・住宅メーカーと提携しているケースが多い
・メガバンクより親身に対応してもらえることも - デメリット
・メガバンクより金利がやや高め
・全国展開していないため、転勤や引っ越し時に不便
③ ネット銀行
例:楽天銀行、住信SBIネット銀行、auじぶん銀行、イオン銀行など
- メリット
・金利が非常に低い
・来店不要で、手続きがすべてオンラインで完結
・事務手数料が安い場合がある - デメリット
・原則、対面での相談ができない
・審査が厳しいことが多い
・口座開設が必要な場合がある
④ フラット35(住宅金融支援機構)
- メリット
・長期間の固定金利で、金利変動リスクがない
・自営業やフリーランスでも審査が通りやすい
・保証料が不要(銀行ローンは保証料が必要な場合が多い) - デメリット
・変動金利よりも金利が高め
・借り入れ時に一定の手数料がかかる
・団体信用生命保険(団信)が任意加入
金利の安さだけで選ぶのは危険な理由
① 事務手数料や保証料が高額な場合がある
住宅ローンには以下のような手数料が発生します:
- 事務手数料(数万円~借入額の2%程度)
- 保証料(借入額100万円あたり2万円~4万円ほど)
- 繰り上げ返済手数料(ネット銀行は無料のことが多いが、銀行によっては有料)
例えば、金利が0.1%低くても、手数料が高ければ支払総額が高くなるケースもあります。
② 繰り上げ返済のしやすさが異なる
住宅ローンは繰り上げ返済を活用することで総支払額を減らすことが可能です。しかし、銀行によっては手数料がかかる場合もあるため、「繰り上げ返済のしやすさ」も重要な比較ポイントです。
③ 団体信用生命保険(団信)の保障内容が違う
団信は、契約者が死亡または高度障害になった場合にローンが完済される保険です。
最近では「がん50%保障」「全疾病保障」など、内容が充実した団信も増えていますが、金利が低い銀行では保障が手薄な場合もあるため、内容をしっかり確認しましょう。
住宅ローンを選ぶ際のポイント
✅ 金利タイプを決める
住宅ローンの金利タイプには以下の3つがあります:
- 変動金利:金利は低いが、将来的な上昇リスクあり
- 固定金利:返済額が一定で安心、ただし金利は高め
- 固定期間選択型:5年・10年などの一定期間固定し、その後は変動または再固定
低金利に惹かれて安易に変動金利を選ぶのは危険。将来のライフプランや金利変動リスクを踏まえて判断しましょう。
✅ 総支払額を比較する
金利だけでなく、手数料・保証料・団信の内容を含めた「総支払額」で比較することが重要です。
✅ 自分のライフプランに合った銀行を選ぶ
- 転勤が多い方:全国対応のメガバンクやネット銀行が便利
- 地域密着のサポートを受けたい方:地方銀行・信用金庫
- 収入が不安定な自営業:審査に通りやすいフラット35がおすすめ
結論:金利だけでなく、総合的に判断しよう!
住宅ローン選びで大切なのは、金利の安さだけで判断しないことです。以下のポイントを必ずチェックしましょう:
- 金利の種類(変動・固定)を理解する
- 事務手数料や保証料などのコストを計算する
- 団信の保障内容を確認する
- 繰り上げ返済のしやすさをチェックする
マイホーム購入は人生の中でも特に大きな買い物。後悔しないために、じっくりと比較検討して選びましょう!